酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

ソフトウェア開発の名著を読む

著者の柴田氏が雑誌 "Software People" に連載していた記事に加筆修正したものです。内容はソフトウェア開発に関する「古典」書籍を紹介するもの。紹介されているのはいずれ劣らぬ名著ばかりです。

  • 第一部:ソフトウェアは「人」がつくる
    • 「プログラミングの心理学」
    • 「人月の神話」
    • 「ピープルウェア」
    • 「デッドライン」
  • 第二部:実践する開発者
  • 第三部:読みやすいコードを書く
    • 「コードコンプリート」
    • 「プログラミング作法」

書かれている形式としては、各書籍の目次(アウトライン)を示しつつ、時折柴田氏自身の経験や知見を交えながら内容も同時にダイジェストしていったものです。その意味では既に上記の本を読んだ人にとっては、内容の再確認程度の役にしか立たないかもしれません。
しかし、そもそも現代において情報技術がこれだけ重要なのにもかかわらず。ここに挙げられた本がそれほど現場の技術者/管理者に読まれていないことを考えると、こうした本たちの価値をきちんと伝えるための副読本としの使い方が。もっとも相応しいのかもしれません。
またソフトウェア開発の「勉強」といえば、特定の言語、特定のフレームワーク、特定のプロセスのマニュアル/ハウツー本を手っ取り早く読んで、真似する事だと思っている人に、そうではない世界があることを伝えるための水先案内役にもなることでしょう。